その目の前のものが、夢か現かなんて

誰も、知らない。






見上げた先の、猫が笑う。カリカリとカラクリを回す。


その大きな『カラクリ箱』へ、幼子が二人、足を踏み入れる。


中は、迷宮だった。幼子達は、光を探し彷徨う。


すると、一人が不可思議な扉を見つける。


もう一人は、好奇心故に扉を開け放ってしまった。


そこは、灰色。灰色の無機質な壁に、ぽっかりと浮かぶ窓。


その光に照らされた、巨大な道化師。


道化師は幼子を笑うかのように、白い煙とともに大きな音をたてた。


幼子達は、恐怖のあまり無我夢中で駆け出した。


何処をどう駆けたのかは、分からない。


行き着く先は、望んだ光だった。


さぁ、夢か現か………もう幼子には分からない。








「夢堕つる現の彼方」一話、『夢という籠の中の現』にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。キムラです。


はてさて、『夢か現か分からなくなる』経験を、一体どれだけの人々が持ってい るのでしょうか?


かく言う私も、その一人。幼子の一人は、私です。


どうしても思い出せません。あれが夢だったのか、現実だったのか。もう確認も 出来なくなってしまいました…残念ながら。


思えば、この経験が「夢堕つる現の彼方」を生んだと行っても過言ではありませ ん。





「夢」とは、只の無意識に存在する願望のあらわれでしょうか?


経験を補うように、具現化された現在、過去の混じり合う歪みでしょうか?


もうちょっと、不思議なことが有りそうな気がします。





何はともあれ、「夢堕つる現の彼方」、綻び違和感だらけかとは思いますが、何 卒見守って頂けると幸いです。





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